ささくれは病気?
爪の周囲の皮膚は非常に薄いので、体調の変化があらわれやすいという特徴があります。
不摂生な食生活や乱れた生活習慣が続くと、身体にわかりやすい疲労感を感じる前に、「ささくれ」としてあらわれることがあります。
この辺は個人差もあるので全ての人に当てはまるわけではありませんが、「ささくれ」は身体の調子をあらわす一つのバロメーターとして考えられています。
ここで間違った対処をしてしまうと、病気に発展するケースもあるので気をつけてほしいと思います。しっかりとささくれになる原因を理解し、対処してほしいと思います。
安易にハンドクリームだけで対処しも、根本的な解決にはなりません。
ささくれの原因
「ささくれ」が出来る原因は、主に栄養不足と言われています。
たんぱく質やビタミン類が不足すると、真っ先に皮膚の薄い指先に影響がでるわけです。
偏った食生活や不規則な生活が続いているのであれば、それらを正すだけで「ささくれ」の多くは解決します。
また食生活が乱れていなくても、内臓が弱ってくると同じモノを食べても同じだけの栄養を吸収できるとは限りません。
ストレスや睡眠不足も内臓の働きに影響を与えます、サプリメントなどで栄養を補っても「ささくれ」が良くならない方は、身体を休めることが重要です。
また「ささくれ」空気の乾燥も影響します。
秋口になると空気が乾燥します。皮膚の水分が蒸発しやすくなるので「ささくれ」も起こりやすくなります。
本来は体調が万全であれば適度に皮膚の水分も油分も補われるので「ささくれ」にならないのですが、体調を改善するにはそれなりに時間が必要なので、合わせて皮膚に悪い原因を遠ざけるのも大切です。
また冬になると水道水の温度も下がるので、食器洗いなどでお湯を使う機会が増えると、皮膚の油分が失われやすくなり、「ささくれ」の原因となってしまうこともあります。
このように季節がささくれに影響することもあります。体調を整えながらも「ささくれ」の原因をしっかりと見極めて、適切に対処していきましょう。
ささくれの治し方
「ささくれ」が出来てしまっている方は、小さなハサミや爪切りでカットしてください。これは「ささくれ」を引っかけて広げない為です。
基本的にはこれだけでOKです。
その上で生活習慣を見直し、「ささくれ」になる原因そのものを排除していってください。
偏った食生活を改め、しっかりとした睡眠をとることで自然治癒力が高まります。
また加齢に伴う内臓の衰えを防ぐ為に、適度な運動や体操を取り入れることも効果的です。姿勢の悪さは内蔵を圧迫するので、日頃から気をつけておきたいポイントです。
ハンドクリームはNG?
手の皮膚の乾燥にハンドクリームが有効なのは間違いないのですが、ハンドクリームに頼り過ぎることにはリスクがあります。
「ささくれ」が出来た原因と向き合うこともなく、ハンドクリームだけで対処してしまうと、せっかくの身体からの不調のサインを見逃してしまうことになります。
一時的にハンドクリームに頼るのは構いませんが、それだけでOKとは考えないでください。
肩こりの痛みを取るのにマッサージをするのは効果的ですが、肩こりの原因を改めないことには肩こりは治りません。
しっかりと肩がこる原因を見極め、姿勢や生活スタイルの見直しをする必要があります。「ささくれ」も同じです。
若い頃は内蔵も元気で体力もあるので回復するのも早いのですが、加齢に伴って回復力が落ちてしまうので、しっかりと自分の身体と向き合ってほしいと思います。
空気の乾燥による手荒れにハンドクリームをつけるのは、あくまでも一時的な対処です。常にハンドクリームが手放せない状況そのものを改善していってほしいと思います。
まとめ 間違った治療
もしマッサージ屋さんで完璧に肩こりの治療をすることが出来れば、そのお客さんは二度とくることはありません。
一方でマッサージを受けて一時的に肩こりが改善したとしても、乱れた生活習慣を続けていれば、そのお客さんはマッサージを受けに来てくれます。商売として成り立つのはこちら側です。
仮に神業のようなテクニックをもっているマッサージ師がいたとしても、一発で完治させてしまえば商売にならないわけです。
肩がこる原因と向き合うことなく対処療法だけでは難しいです。デスクワークが原因で肩がこるのであれば、イスや机の高さを見直し、パソコンのモニターの向きを調整した方が、肩こり改善に役立つはずです。
若い頃はそれでも問題がなかったという方は、単純に体力や回復力があったからだけです。
ささくれに対するハンドクリームも同じです。
一時的にハンドクリームに頼るのは構いませんが、その上で「ささくれ」や手荒れの原因と向き合ってください。
食器洗いの洗剤を肌に優しいタイプに変えたり、ゴム手袋をするなり、できることはあると思います。
肌が瑞々しい若い頃はハンドクリームで油分を補う必要などなかったはずです。常にハンドクリームに頼り切ってしまうと、皮膚が皮脂を出さなくなってしまいます。
一生ハンドクリームが必要な状態というのは、やはり健康とは言えないと思います。
身体を若返らせることは難しいですが、食生活や生活習慣を見直すことで年相応の身体にすることは可能です。諦めずに行動してほしいと思います。
ちなみに「ささくれ」ができる皮膚の薄い箇所は、指先以外にもあります。
それは「目の下」と「歯茎」です。
目の下の皮膚も非常に薄く出来ているので、血行が悪くなると色が変わりやすいという特徴があります。寝不足でクマが出来るのは理にかなっているわけです。
歯茎の色は喫煙や刺激物の影響もあるのですが、日頃から歯茎の色をチェックするようにしておくと、ストレスや疲れと連動していることがわかると思います。疲れがたまると口内炎ができやすい方もいるのではないでしょうか。
これらも同じで、目の下のマッサージをして血行を促すのが悪いとは言いませんが、それは目の下の血行だけがよくなっただけです。それより生活習慣を見直して全身の血行を良くした方が健康的なはずです。
歯茎の色を良くする歯磨き粉なども売られていますが、そのようなモノに頼らなくとも健康的な食生活や生活習慣を意識することで、自然と歯茎の色が健康的なピンクを取り戻した方が自然です。
「ささくれ」も全く何も対処しないと引っかけて痛みが増してしまうので、短くカットすることは有効ですが、クスリやハンドクリームでごまかし続けるような事にはならないでほしいと思います。
もちろん一時的にハンドクリームに頼るのは構いません。同時進行で生活習慣を見直し、徐々に使用頻度を減らしていってください。
日頃から体調の変化を意識することで、大きな病気になる前に対処することができます。全ての人に体調の崩れのサインとして「ささくれ」が出るわけではありませんが、自分なりの体調の変化があらわれやすい箇所を把握しておくことが大切です。
「ささくれ」や目のクマの他にも、肩こりや目の霞みなど、慢性的に疲れを感じているポイントがあれば、それらの原因と向き合って対処してください。
日頃から自分の体調と向き合うことは立派な体調管理です。悪化してから対処するのではなく、「ささくれ」のような小さなサインを見逃さないでください。
これらのような小さなサインで対処できれば余計な病院代もかからなくなります。体調管理も立派な節約です。
「ささくれ」が出来てしまったら身体の不調のサインとして意識してほしいと思います。最近の生活を思い出してください。暴飲暴食や睡眠不足やストレスなど、何かしらの当てはまる要素が見つかるものです。
おまけ
最後におまけでハンドクリームの代わりを紹介します。
それは「自分の皮脂」です。
髪の毛や顔のおでこなどは自分の皮脂がたっぷりと分泌されています。髪をかき上げるクセのある方の手は潤っている傾向があります。
江戸時代はリンスもトリートメントもありませんでした。自分の頭皮の皮脂を櫛でとかして綺麗な髪を保っていました。
自分自身の油なので副作用の心配もありません。まさに天然の美容液です。
試しに指の間の乾燥しやすい水かきの部分に顔の皮脂をつけてみてください。たちまち潤うと思います。
自分の顔や髪の油はいつでもどこでも手に入ります。これを知っておくだけでハンドクリームを手放すことが出来るかも知れません。
お化粧をしている女性は難しいかも知れませんが、首筋やうなじ、耳の裏にも皮脂は分泌されているので、自分の皮脂が分泌されやすい箇所を覚えて天然の美容液を取り入れてほしいと思います。
自然界の動物は化粧水もハンドクリームも必要ありません。全て自らの油でまかなえています。人間だけがわざわざ石鹸で皮脂を落とし、合成された油をつけています。
当サイトでは以前に「湯シャン」で薄毛を取り戻した方の本を紹介したことがあるのですが、
手のささくれや乾燥の対策も同じだと思います。生き物は自分の力で何とかできるはずです。
ハンドクリームが手放せない方は、生活習慣を見直しながら自分の美容液を取り入れてみてください。徐々にハンドクリームの使用量を減らしていけると思います。