部屋を片づけられない理由
部屋を綺麗に片付ける為には、そもそも収納スペースに収まる程度にモノを調整する必要があります。
収納を工夫することでニ割ぐらいは増やすことが出来るかも知れませんが、それは根本的な解決とは言えません。収納スペースを増やすグッズを購入しても同様です。
部屋を綺麗に片付ける為に最も手っ取り早いのが、「モノを減らすこと、捨てること」です。
言葉にすれば簡単なことですが、多くの方がモノをなかなか捨てることが出来ないので、部屋を綺麗に片付けられなくなってしまいます。
モノを捨てる為の気持ちの整理のつけ方など様々な書籍で紹介されていますが、その前に知っておくべきことがあります。それはモノの捨て方を知ることです。
きちんとモノを捨てる方法を理解していないと、せっかく掃除や片づけを思い立っても行動が止まってしまいます。
そこで今回は部屋が片づけられない人が知るべき、モノを捨てる前の事前準備について紹介します。
1 ゴミの日の確認
部屋を片付ける為の事前準備で最も大切なのは、ゴミの日をしっかりと把握しておくことです。
誰でも燃えるゴミの日ぐらいは把握していると思いますが、部屋が片づけられない人ほど、燃えないゴミや粗大ゴミの日を把握していないものです。
他にもプラスチックや空き缶などの資源ごみの日も重要です。これらをあらかじめしっかりと頭に入れておく必要があります。
これらを知らずに部屋を片付けだしても途中で手が止まってしまいます。せっかく部屋を片付けようとしても、モチベーションが低下してしまいます。
粗大ゴミを捨てられる日は多くないので、ちょうど過ぎたばかりだと「まぁ、いいや、来月にでもしよう」となってしまうものです。この辺の日付は自治体によって違うので、あなたがお住まいの地域の役所のホームページなどで確認してください。
多くの自治体では役所なり公民館などで、ゴミの捨て方についての情報を紹介しているパンフレットがあるので、一つ手に入れておくことをおすすめします。
最近はモノを捨てるのにも有料のケースが多いので、事前準備としてモノを捨てる情報を頭に入れておく必要があります。
部屋を綺麗に片づけられない方は、モノの捨て方を知らないだけということもあります。部屋を片付ける、掃除をすることも大切ですが、その前にモノの捨て方を調べてください。
2 リサイクルショップ
リサイクルショップを利用したことがない方は、どのようなモノを買い取ってもらえるのかを知らないと思います。
一度リサイクルショップを覗いてみてください。そこで売られているモノの基準がわかるようになります。
傷だらけの家具や古いモノにも値段が付いていて驚くと思います。古ぼけたカラーボックスですら売られていることもあります。実際に私はカラーボックスを買い取ってもらったことがあります(20円)。
私は洗濯機を買い取ってもらうために、リサイクルショップに出張してもらったのですが、
「他に不要なモノはありますか?」
と言われ、カラーボックスを引き取ってもらいました。他にもドライヤー、鍋、台所の下の収納グッズ、つっぱり棒、小さなテーブル等も買い取ってくれました。
どれも数十円の買い取り価格でしたが、燃えないゴミとして出すにも有料のゴミ袋が必要なので本当に助かりました。これなら日付も関係ありません。
また古本やCDなども買い取ってもらえます。値段が付かなくても無料で引き取ってくれることがほとんどです。実家の母親は古いレコードも買い取ってもらえたと喜んでいました。
意外と多くのものがリサイクルショップで買い取ってもらえるものです。その事実を知る為にも、一度リサイクルショップに足を運んでみてください。
地域によっては燃えないゴミの日や粗大ゴミの日が、月に一度ぐらいしかないケースもあります。
部屋を片付ける為にリサイクルショップを利用することは、直ぐに行動出来るというメリットがあります。
せっかくモノを捨てようと思い立っても、次の燃えないゴミの日がずっと先だと、それだけでモチベーションが下がってしまうものです。その日が来たら捨てようと先延ばしをしてしまい、結局は元の木阿弥になってしまいます。そういう意味でもリサイクルショップの買い取りは大きなメリットです。
自宅に査定に来てもらう時は事前に予約が必要ですが、店舗に持ち込める物であれば、いつでも可能だと思います。
フリーマーケットやネットオークションも悪くはないのですが、買い手が見つからなかったり、後々トラブルになることもあります。よほど高額な物でなければ、リサイクルショップの方が片付けやすいと思います。
3 有料のゴミ袋購入
燃えるゴミ用のゴミ袋を、あらかじめ多めに用意しておくことも凄く大切です。掃除をする前にたくさん購入しておくことで、自然と使いたくなります。
洗剤やティッシュペーパーを買いだめすると、つい多めに使ってしまうということは珍しくありません。
これが食品だと食べ過ぎになるケースもあります。人はストックに余裕があると我慢したり、計算して使うことがなくなるものです。
これと同じように有料のゴミ袋や粗大ゴミに貼るシールをあらかじめ購入しておくと、その後の行動に結びつきやすくなります。
一方で部屋を片付けようと思い立った時に、ゴミ袋がないとモチベーションが下がってしまいます。だからこそ、事前にそれらを用意しておくことが大切です。
また有料のゴミ袋を隙間だらけで捨てるのは惜しく感じるものです。他に不要なモノはないかと探すことになります。
これは日頃から部屋を片付けられる人の特徴でもあります。常に捨てられるものを探す習慣が身についています。
またゴミ箱も非常に大切です。部屋を片付けられない方はゴミ箱が安物の傾向があります。中にはゴミ袋だけという方もいます。
日頃から部屋を綺麗に片付ける為にも、きちんとしたゴミ箱を用意することも意識してください。これは急がなくてもいいのですが、部屋が綺麗に片付いたら素敵なゴミ箱を用意しましょう。
部屋を片付けられない人は、モノを捨てやすい環境が整っていません。だからこそ様々な事前準備をして環境を整えてください。
ゴミ箱はなるべくなら臭いが漏れない蓋つきの良質なゴミ箱がおすすめです。リサイクルショップを利用して得たお金でゴミ箱を購入すると一石二鳥ですよ。
まとめ 事前準備の重要性
部屋を片付けられない方の多くは、モノを捨てられません。
そもそもモノが少なければ、部屋は散らかりません。
戦後のモノが少ない時代を生きてきた方は、綺麗に整理整頓して倉庫や押入れに収納していますが、それらのモノもほとんどが使われることなく、いずれ劣化して使い物にならなくなって処分されるものです。
モノを大切に扱うことは素晴らしいことですが、使う予定がないモノを保管しておくことは、必ずしも素晴らしいことではありません。
「まだ使える」
という考えがあるということは、まだ使えるにのに使わずに保管しているということです。
まだ使えるなら、使えばいいのです。
まだ使えるのに別の新しいモノを手に入れた自分への言い訳として、まだ使えるモノを取っておいている可能性があります。
特に洋服などが当てはまります。まだ着られる洋服ならば着ればいいのです。でも本人は着たくないから別の洋服を購入してしまいます。
まだ着られる洋服を捨てないことで、簡単に気持ちがうつったことの言い訳をしています。そして何年か放置された後、完全に流行遅れになり、生地も色褪せてしまってから、
「流石にもう着られないね」
と判断して、ようやく捨てることになります。
お気に入りの洋服をたくさん着て擦り切れたのであれば、それは洋服の寿命を全うしたことになりますが、ただ押入れに保管して風化させて着られなくすることは、全くモノを大切にしていることにはなりません。
自分の罪悪感(購入ミス)を薄めてから捨てているだけです。
洋服のデザインに飽きたり、体型が変わって着られなくなったのであれば、素早い判断で捨てるなり、人に譲るなり、リサイクルショップに持ち込んで手放してください。
判断が早ければ誰かの役に立つかも知れません。デザインも流行からそれほど後れずにすみます。
モノを捨てずにただ保管しておくということは、モノの寿命を無駄に風化させることになります。洋服は色褪せ、プラスチックは油が抜けて硬くなり、金属は錆びてしまいます。劣化しないモノなどありません。
無駄に風化させることは、役割をもっているモノに対しても失礼なことです。
きちんと使ったモノは感謝して捨てることが出来ます。きちんと使っていないからこそ、捨てること出来ません。もったいないと感じてしまいます。
リサイクルショップに持ち込んでも高く売れるわけではありませんが、そこに学びがあります。
「高かったのに・・・もったいない」
と感じられるのであれば、次に購入する時に活かすことが出来ます。
- 特売に踊らされたのか
- 機能が足りなかったのか
- デザインが気にいらなかったのか
- そもそも必要なかったのか
安易に使わないモノを購入した理由を学ぶことが出来ます。自分のミスを認めることで成長することが出来ます。
モノを捨てずに保管し続けて風化させてしまうと、この学びも風化して罪悪感を感じなくなります。結局その後も同じような購入ミスが続くことになります。
お客さん用の食器なども同様です。たまにしか使わない高価な食器を保管しておくより、毎日の食卓に使ってください。食器棚を飾るより毎日の料理を飾ってください。
モノは使うことに意味があります。使わないモノには意味がありません。適切に処分してあげてください。
部屋を片付けられない方はモノを捨てることが出来ません。そしてモノを捨てる方法を知らないと行動が出来ません。
先にモノを捨てる方法を調べてください。事前準備が不十分だと部屋を片付けることができません。
地元のゴミの捨て方を調べ、リサイクルショップの基準を身につけ、思い立った時に即行動出来るように、有料のゴミ袋や粗大ゴミのシールを日頃から用意しておいてください。
これが部屋を片付ける事前準備になります。いつも部屋が片付いている人というのは、当たり前にこれらのことをやっています。これらが整っていないと、せっかく部屋を片付けようとしてもブレーキがかかってしまいます。
収納スペースから溢れているモノは整理出来ません。先にモノを減らす必要があります。だからこそ部屋を片付ける前に「モノの捨て方」を徹底的に調べてください。
捨て方を調べてゴミ袋や粗大ゴミのシールを手にすると行動したくなるものです。すると部屋が自然と片付いていくものです。
ちなみに部屋中が散らかっていて、どこから片付けていいのかわからない方は、小さなスペースから始めるのがおすすめです。
よく部屋を片付けるテクニックとして、「大きなリビングルームから取り掛かりましょう」といったアドバイスをされる方がいるのですが、大きなスペースほど片付くまでに時間がかかってしまいます。
頑張って片づけや掃除をしていても、いつまで経っても終わりが見えないのでモチベーションが低下してしまいます。
テレビのお掃除企画のように何人もの掃除のプロが行うのであれば、大きなリビングルームからの方が効率が良いでしょうが、自分で一から片付けるとなると、なかなか終わりが見えません。
一方で玄関やトイレやお風呂場のような小さなスペースであれば、終わりが想像できるのでやりきることが出来ます。
モチベーションが高いうちに半分以上の掃除が出来てしまえば、あとは「もう少しだ」とやりきりやすくなります。
極端な事を言えば財布や鞄の中の片付けから始めても構いません。直ぐに終わる掃除や片付けから始めることで、達成感が得られるようになります。
そして燃えないゴミ袋のスペースに余裕があると、「他にも捨てるものがないかな?」と探すようになります。あくまでもこれらは「ついで」に行うことなので、完璧さを求めません。
この「ついで」に捨てるものを探すことで、その他のポイントも少しずつ片付いていきます。大きなリビングの不要なモノが少しずつ片付いていくようなことです。
いきなり部屋中のモノを捨てられるものではありません。だからこそ小さなスペースを完璧に仕上げていってください。机の引き出しでもいいですし、戸棚の中だけでもOKです。小さな達成感を積み重ねいくうちに、大きな部屋の片付けも自然と出来るようになりますよ。