腸活の費用
数年前から健康の為に腸の健康を整えることを「腸活」と呼ぶようになりました。就活や恋活や妊活などの「○○活」という言葉の流れなのでしょうか。
腸の活動が整えることが健康の良いのは間違いありません。どんなに素晴らしい栄養素が含まれている食材を食べても、その吸収率が悪ければ効果は半減してしまいます。
逆に腸内に必要以上に長く留まっていると腐敗してしまう事もあるので、健康的な状態をキープしたいものです。
また腸活は便秘の人だけではなく、軟便の方にとっても効果があります。軟便の人も何かしらの理由で腸が過剰に活動していると考えられています。
このような問題を抱えている人が多いからこそ、テレビでも雑誌でも書籍でも様々な腸活テクニックが紹介されているのですが、中には腸の為には良くてもお財布にとっては厳しい選択肢もあります。
そこで今回は節約の観点から腸活を考察します。高価なサプリメントやヨーグルトに頼る前に出来ることが色々とあるものですよ。
1 腸活としての運動
腸に限らず人間の臓器というのは、基本的に筋肉が動かしています。
年齢を重ねるごとに内臓の機能が衰えてしまうのは、周りの筋肉の衰えも大きく関係しています。
お腹周りの筋肉が衰えると、腸の活動にも大きな影響を与えます。また姿勢が悪い人は様々な臓器が前傾することになり、腸が下に追いやられて活動が鈍る傾向があります。
若い頃と比べて体重が増えているわけでもないのに、お腹だけが出ているという人は、腹筋の衰えや姿勢の悪さによって内臓が下垂してしまっている事も原因の一つです。
腸を動かすのもお腹周りの筋肉なので、日頃から良い姿勢を心掛ける事やお腹周りの筋肉を鍛える事も立派な腸活になります。
当ブログでは以前にお尻の筋肉を鍛えるメリットについて紹介したのですが、
お尻の筋肉を鍛えると骨盤の位置が安定し、上半身の姿勢も良くなっていくので、自然と腹筋を使えるようになり、結果的に便秘改善にも役立つと紹介しまいた。
腸の活動を促すことだけで考えれば、腹筋を鍛える事も有効なのですが、腸の流れに沿ったマッサージをしたり、お腹を凹ませたり膨らませたりするだけでも、腸活として大きな効果が期待できます。
極端なことを言えば、お腹が痛くなるぐらい笑い転げるだけでも腸の活動を促す効果があります。
本格的に腹筋を鍛えるトレーニングというよりも、腹筋を大きく動かす事が腸活にとって有効です。
ちなみに私はあるスーパー銭湯に初めて行った時に、立ったまま入れるジェットバスがあったので試してみると、普通のジェットバスでは難しい横っ腹に気持ち良い刺激が与えられ、それが楽しくてしばらく行っていると、猛烈な便意に襲われた事があります。
幸いそのスーパー銭湯には浴場にもトイレがあり事なきを得たのですが、これも身体の外側から腸の活動が促されたからです。
現在の私は全く便秘に悩んでおらず、毎朝快便なのですが、それでも腸に外部から刺激が加えられる事で、一気に便意が襲ってきました。
お酒に酔わない方法として、肋骨の下に指を突っ込んで肝臓をマッサージするようなテクニックもあるほどなので、内臓というのは周りの筋肉や外部からの刺激によっても活動が変化します。
腸活としての運動というのも同じで、外部からの刺激や良い姿勢で内臓がスムーズに動きやすい状態に導く事が大切です。
猫背で背中が丸まっていると腹筋に刺激がなくなって緩んでしまうだけでなく、腸も上の内臓が押し付けられて活動が鈍ってしまいます。
現在便秘で悩んでいる人には、腸の活動を促す外部からのマッサージは即効性があって良いのですが、より本質は普段から良い姿勢を心掛ける必要があります。
エステでお腹のマッサージをしてもらうのが悪いとは言いませんが、日頃から良い姿勢を意識する事も結果的に腸活になってくれますし、より本質的な対処法なので意識するようにしましょう。
2 腸活の為のヨーグルト
腸活というと乳酸菌が豊富なヨーグルトを摂取する方法が最もポピュラーですが、忘れてほしくないのは、世の中には機能性の高いヨーグルトなどを一切食べていなくても、全く便秘にならない人がいるという事実です。
それこそ日頃の姿勢やお腹周りの筋肉の衰えが関係しているように、それらの改善と向き合う事なく腸活として高価な乳酸菌などを取り入れてしまうと、なかなか根本的な改善には向かいません。
良質な乳酸菌が含まれている高価なヨーグルトが悪いわけではありませんが、それらに頼らないと腸を良い状態に保てないというのは、血圧が上がってしまっている原因と向き合う事なく、常に降圧剤を飲み続けるような事です。
便秘に悩んでいる人が一時的に頼るのは悪くないと思いますが、それだけで安心してしまうと根本的な改善に向かいませんし、ずっとお金も掛かり続けてしまいます。
腸活としてヨーグルトの乳酸菌を意識している人が多いのですが、実はヨーグルトは乳酸菌の摂取としてはコストパフォーマンスが高くありません。
デザートとしてヨーグルトの味を楽しむのであれば、それはそれで別の目的があるので構いませんが、乳酸菌の為だけに無理やりヨーグルトを食べるのはコスパが悪いだけでなく、むしろストレスで腸の活動が鈍ってしまう可能性もあるので、あまりおすすめではありません。
またヨーグルトは脂肪分や糖分も多い傾向があります。糖分を加えずプレーンのまま食べたり、低脂肪タイプを選ぶといった選択肢もありますが、乳酸菌の為に我慢して食べてストレスを感じてしまえば元も子もありません。
そもそも日本人は乳製品に含まれている乳糖を効率良く分解する腸内細菌が少ない傾向があり、腸内環境が良くなったからではなく、消化不良を起こして便意をもよおす人も珍しくありません。
もちろん日本人でも長年乳酸菌を摂取している人だと腸内細菌も変化して耐性ができてくるのですが、だからといって相性が良いわけではありません。
私自身も学生時代の学校給食で牛乳を飲んでいた頃というのは、特に問題はなかったのですが、成人して牛乳から遠ざかってしまったので、たまに牛乳を飲むと一発でお腹を下してしまう体質になりました。
チーズだと全く問題がなく、むしろ好きで食べる事も多いのですが、ヨーグルトや牛乳だとお腹の調子が崩れてしまいます。
昔から乳製品を摂取してきた欧米人と、穀物を中心としてきた日本人では腸の長さが全然違うように、ヨーグルトそのものと相性が良い日本人は多くありません。
逆に欧米人は日本人のように海藻を食べる文化が無かったので、日本人ほど海藻類を食べても腸内環境が良くならない傾向があります。日本人の腸内には海藻類に含まれている食物繊維をエサにする腸内細菌が多い傾向があります。
腸活として機能性の高い乳酸菌が豊富なヨーグルトを選ぶ事が悪いわけではないのですが、ヨーグルトそのものと相性が良いとは限らないという事です。
便秘に悩んでいる人にとっては、お腹を下してでも便が出るなら良いのかも知れませんが、決して腸の状態が良くなったわけではないので、分けて考える必要があります。
現在の私のように牛乳でお腹の調子を崩しやすい人は、ヨーグルトによる腸活は避けた方が無難です。
特に「飲むヨーグルト」は糖分やカロリーが凄く多いので気をつけてください。腸活の為に太ってしまっては本末転倒です。
単純に乳酸菌の為だけにヨーグルトを食べている場合は、乳酸菌のサプリメントの方が圧倒的にコスパが良く、糖分や脂質や乳糖による消化不良のリスクもないのでお勧めです。
これは意外と見落とされがちな腸活のポイントなので気をつけてほしいと思います。健康の為に良かれと思って摂取していたたヨーグルトのせいで、太ってしまうと元も子もないありません。
3 腸活の為の乳酸菌
乳酸菌が含まれている食材というのは、当然ヨーグルトだけでなく、様々な発酵食品にも含まれています。
漬物や納豆だけでなく、醤油や味噌にだって含まれています。
基本的には昔から日本人が食べていた発酵食品ほど相性が良いと考えていいのですが、注意してほしいのは乳酸菌というのは熱に弱いという事です。
炊き立ての熱々のご飯の上に納豆を乗せてしまうだけで、かなりの乳酸菌が死滅してしまいます。湯気が出ない程度に冷めれば問題ないので、少し冷ましてから乗せるようにしましょう。
納豆パスタの味が大好きな人であれば気にする必要はありませんが、乳酸菌の為に納豆を取るつもりなのであれば、発酵食品は加熱しないでください。
味噌汁も具材を煮込み終えて少し冷ましてから、味噌を溶いた方が乳酸菌を活かす事ができます。煮立たせてしまうと香りも飛んでしまいますし、良い事がありません。
また発酵食品に含まれている乳酸菌というのは、常温に戻す事で発酵が促されるので、食べる少し前から冷蔵庫から取り出すようにしましょう。
また賞味期限ギリギリの発酵食品ほど乳酸菌も多くなっているので、その日に食べ切れる量であれば、割引になっている発酵食品は節約的にもお勧めの腸活です。
4 腸活の為の食事
腸活にとって有効な食事というと、ヨーグルトや漬物などの発酵食品になるのですが、腸内の乳酸菌を育てる為の食材選びも「腸活」の一つです。
具体的には食物繊維を多く含む食品を選ぶことです。昔は食物繊維を取ると腸内の便が絡んでお通じが良くなると言われていたのですが、現在では食物繊維が乳酸菌のエサになる事で腸内環境が良くなるからだと考えられています。
食物繊維を多く含む食品というと野菜が中心になるのですが、例えばお味噌汁やカップラーメンに乾燥ワカメを追加するなど、ちょっとした工夫でも食物繊維を増やす事ができます。
他にも野菜を皮ごと調理する方法もお勧めです。大抵の野菜や果物は皮に近いところほど栄養価が豊富で食物繊維も多い傾向があります。
食物繊維は胃や腸の中で膨らむので満腹感も得られやすく、食べ過ぎを防ぐ効果もあります。
ダイエット食品の多くには、この食物繊維が含まれており、食べ過ぎを抑えたり、腸内環境を良くする効果があるのですが、日頃の食事をちょっと工夫するだけで食物繊維の摂取量を増やす事は難しくありません。
精米されていない玄米の方が栄養が豊富で食物繊維が豊富ですし、パンも白い小麦粉より全粒粉の黒っぽいパンの方が栄養や食物繊維が豊富ですし、蕎麦だって甘皮ごと挽いた黒っぽい蕎麦の方が栄養や食物繊維が豊富です。
これらように食材選びを意識するだけで、それほどお金を掛けずとも腸内の腸内細菌を育てる食物繊維を摂取しやすくなるので意識してみてください。これも立派な腸活の一つです。
もちろん食べるのにストレスを感じてしまうような食材は相性が良くありませんが、彩りの為の野菜などでも意外と美味しいものがあるものなので、無駄なく活用してください。
腸活の為だけでなく、食費の節約や生ごみの減少など様々なメリットがあるものですよ。
まとめ 腸活の効果
ここ数年で「腸」の健康状態の重要性が紹介される機会が一気に増えてきました。
そもそも食べた物の栄養を吸収するのが腸の役割です。どんなに身体に良いと言われる食品を食べても栄養が吸収されなければ意味がありません。
一方で腸の状態が整っていると、同じ食品からでもより効率的に栄養を吸収することが出来ます。
しばしば食べる量が少なくても元気な人がいますが、おそらく彼らは腸の状態が素晴らしく、少ない食材からでも十分な栄養が得られているのだと思います。
最近は食べ方の工夫で栄養の吸収を抑える方法などがありますが、これらは逆に考えると栄養の吸収を阻害する食べ方ということなので、本末転倒なことです。
極端な事を言うと、あまり食材を噛まずに食べると消化吸収が悪くなってしまうような事です。
単純に胃の中に食材が大きなまま入ってしまうだけでなく、唾液に含まれている消化酵素も減ってしまうので、胃や腸の中で分解するのが遅くなってしまいます。
そういう意味では良く噛んで物を食べたり、唾液の分泌を促すような事も腸活の一つと言えるのかも知れません。
脂肪の吸収を抑える特保の商品などは、脂肪を取り過ぎている人にとっては良いのかもしれませんが、食事の本来の目的である食品の栄養の吸収をあえて抑えるということは、身体にとって必ずしも良いこととは言えないのではないでしょうか。
カロリーの低い人工甘味料にもお腹を緩くしてしまうような物がありますし、それで便意が促されたとしても腸内環境が良くなったわけではないはずです。
そのような自然に反した物に頼るより、健康的な腸を取り戻す「腸活」の方が、ずっと安全で効果がありますし、根本的な改善につながるはずです。
その為にも腸が動きやすい良い姿勢を意識し、発酵食品を上手く取れ入れたり、腸内細菌のエサとなる食物繊維が豊富に含まれている食材選びを意識してみてください。
機能性の高い高価なヨーグルトを摂取する事も腸活の一つではありますが、それに頼らないと正常な状態を保てないのは不自然な事なので、一時的に頼るのは構いませんが、それだけで安心する事なく、本質的な腸活を目指してほしいと思います。その方が余計なお金も掛からないので節約にとっても有効です。
ヨーグルトの味が好きで楽しんでいるのであれば構いませんが、そうでなければ乳酸菌のサプリメントの方がずっとコスパが良いのでお勧めです。
実は私も乳酸菌のサプリメントを摂取しています。これは某ドラッグストアで売られていたプライベートブランドのサプリなのですが、発酵食品を食べなかった日に限って食後に1錠飲んでいます。
用法、用量を読むと1日3食の食後に1回2錠とあるので全然少ないのですが、これぐらいでも毎朝快便を保つ事ができています。
仮に毎日6錠を飲んでいたとしても一日当たりのコストは40円にも満たない計算になるので、一個100円ぐらいのヨーグルトよりずっとコスパが良いですし、朝食にだけヨーグルトを食べるより効果も期待できるのではないでしょうか。
腸活の為だけにヨーグルトを食べている人であれば、余計なストレスや糖分や脂質も抑えられるので、ずっと相性が良いと思います。
この乳酸菌のサプリメントは薬剤師さんと相談しながら決めたのですが、大手製薬会社の乳酸菌サプリメントとほぼ同じ成分なのに、プライベートブランドで半額ぐらいなのでお勧めとの事でした。
ネット通販でも乳酸菌のサプリメントはそれほど高くありませんし、現在食べている相性の良いヨーグルトの乳酸菌と同じものがあるかも知れないので、節約したい人は探してみる価値があると思います。
私のようにドラッグストアで薬剤師さんに相談するのも良いと思いますし、プライベートブランドなら価格も安いのでお勧めです。ただし乳酸菌は相性の問題もあるので、いきなり大容量のものは選ばないでください。
ただあくまでも腸活の本質は、これらに頼らずとも良い腸内環境を取り戻す事なので、そこは忘れないでください。日頃から良い姿勢を意識し、食材選びや乳酸菌の発酵を促すような工夫を取り入れる事で、あまりお金を掛けずとも腸活ができるものですよ。
追記 一流アスリートの腸内細菌
別のところでも詳しく紹介したのですが、最近は腸内環境についての研究も進んでおり、一流のアスリートほど腸内環境が良いという事が分かってきました。
スポーツの種類によっても相性の良い腸内環境があるらしく、一流アスリートほど腸内細菌の特徴が一致している事が分かってきました。
それ用に開発されたサプリメントは高額なので、節約的にはお勧めではないのですが、腸内環境が全身のパフォーマンスにも影響がある事が分かってきたので、皆さんの自分なりに相性の良い腸活を心掛けてみてください。
便秘になると肌が荒れたりするように、その影響は全身に出るものなので、最適な腸の状態を維持して快適な毎日を過ごしましょう!
コメント
僕も昔はヨーグルトを毎朝たべていました。現在はサプリだけです。腸の調子はむしろ良いぐらいです。ヨーグルトにこだわる必要はないと思います。結構高いですし。
by 匿名
私は長年便秘に悩まされており
様々な乳酸菌サプリメントを試してきましたが
何よりも食事が一番大事です
こちらの記事でも紹介されているように
野菜の皮を食べるとお通じが良くなるのでおすすめです
ブロッコリーの芯は食物繊維が豊富なので
捨てずに食べると良いかと思います
by 矢間
普通のヨーグルトよりも飲むヨーグルトの方が糖分が多いから要注意です。
ヤク〇トのようなものも相当糖分が多いです。
by 匿名
ヨーグルトを食べなくても良い状態を目指すのが本当の腸活!
という視点は盲点でした。全くもってその通りですね。
私はまだまだR-1を手放せそうにありませんが、そこを目指して頑張ってみます。サプリなら量を調節しやすそうですし、頼り過ぎにならなくて良いのかも知れませんね。
by 貝原