インスタントラーメンは不健康?
カップラーメンやインスタントラーメン(袋麺)の健康面を気にして、なるべく食べないように避けているという人も多いかと思います。
どうしても塩分や油分の過剰摂取になる可能性があるので、日常的に食べ続けることにはリスクがあります。
ですが、やはりカップラーメンやインスタントラーメンというのは便利なものです。
日によっては食事を作る気にもならないぐらい落ち込むような事もありますし、体調が優れない時もあります。
そこで無理して時間をかけて健康に良い料理を作る事にこだわってしまうと、精神的にも肉体的にも負担になってしまう事があります。
栄養バランスの良い食事を取るのが理想ではありますが、そこにこだわり過ぎて疲れてしまうと、むしろ健康を害してしまう事があるものです。
健康マニアのような人ほど病気がちだったり、逆に不摂生な食生活なのに健康的な人がいるように、精神的な負担やストレスといったものも軽視するべきではありません。
手軽に作れるインスタントラーメンというのは、毎日のように食べてしまうと栄養の偏りといったリスクがありますが、たまに食べるぐらいであれば、それほど健康の問題にはなるわけではありませんし、疲労やストレス軽減といったものにも役立ってくれます。
しかもインスタントラーメンは低価格なので、節約家にとってはありがたい存在です。私も月に2~3回ぐらいはお世話になっています。
当ブログでは以前にカップラーメンの健康的な食べ方について紹介したことがあるのですが、
今回はインスタントの袋麺ならではの健康的な食べ方について紹介します。
五袋入りのインスタントラーメンは、カップラーメンよりも価格が安いので節約家にとってありがたい存在でもあるので、なるべくなら健康的に食べて上手に付き合っていきましょう。
インスタントの袋麺を健康的に食べる方法
インスタントの袋麺を健康的に食べる方法というのは、基本的にはカップラーメンを健康的に食べる方法で紹介した方法と同じで、栄養価が豊富なトッピングを充実させることです。
簡単でおすすめなのはカットワカメや高野豆腐を合わせる方法です。気軽に不足しがちな食物繊維やたんぱく質を補うことができます。もちろんネギやノリや麩などの具材もおすすめです。この辺はお好みで構いません。
ただ注意してほしいのは、カップラーメンやインスタントラーメンにちょい足しして、より美味しくするようなテクニックです。ゴマ油やマヨネーズなどを足してしまうと、塩分や油分の取り過ぎといった事になってしまうので、極端な味変は気をつけてください。
食べ盛りの若い人なら、かさましテクニックとして切り餅を追加するのもおすすめですし、余っている餃子の皮をいっしょに煮込むとワンタンのような感じになって美味しいですよ。
もちろん一般的なラーメンに入っている具材や野菜炒めを加えてもOKです。これらの栄養価を引き上げる方法は一般的なので、健康的にインスタントラーメンを食べたい多くの人が実践されていると思います。
今回紹介するインスタントの袋麺ならではの健康的に食べる方法というのは、麺の油分を減らす方法です。
一般的なカップラーメンやインスタントラーメンの麺というのは、ある程度茹でた麺を油で揚げることで、麺の水分を飛ばして乾燥させています(生麺タイプは別)。
だからこそお湯を入れるだけで短時間で麺が茹で上がった状態になるのですが、そのお湯の中には油分がたくさん溶け出してしまいます。
このインスタントラーメンを茹でるお湯を途中で入れ替えるだけで、大幅に油分(カロリーも)を減らすことが出来ます。
さらに加工食品に添加されている事が多い「無機リン」の摂取を防ぐ事にもつながります。
無機リンは一般的な食材にも含まれているので、極端に取り過ぎなければ問題ではないのですが、加工食品の多くには食品添加物としてたくさん含まれている傾向があります。
食品添加物は成分表示が義務づけられておらず、一般的な加工食品にどれだけ「無機リン」が含まれているかか分からないのですが、ものによっては大量に添加されているようなので、なるべくなら摂取しない方が良いと思います。
一般的なラーメンの作り方のように、ラーメンどんぶりに粉末スープとお湯を入れて別にスープを作ってもいいのですが、それだと洗い物が増えてしまうので、私はインスタントラーメンの麺を茹でている途中で一度ザルにあけて、お湯を入れ替えるようにしています。
インスタントラーメンの麺を茹で始めて一分も経つと全体的に柔らかくなってお湯が白く濁ってくるので、そのタイミングで一度お湯を捨てます。
ちょっと見えにくいかも知れませんが、茹で汁が油で白く濁っているのがわかるでしょうか。カップ焼きそばのお湯を捨てる時を思い出してもらうとイメージできると思います。香りもそっくりですよ。
ちなみに排水口に少し水道の水を流しているのは、排水管の中の汚れを防止するためです。
予め水の流れをつくっておくと、茹で汁などを捨てる時に配管の内部の汚れの付着を防ぐ事ができますよ。
一般的なインスタントラーメンを作る時に必要なお湯の量は450~500mlなのですが、私は電気ケトルで800mlのお湯を沸かしています。
途中でお湯を入れ替えるといっても、それなりに麺が水分を吸収しているので、二度目のお湯は300mlぐいらいになります。この辺は見た目で調整してください。
そして再びインスタントラーメンを新しいお湯で茹で始めたタイミングで、私はさらに卵を二つ追加します。
卵の栄養価が優れているのは昔から言われていることですが、最近は益々卵の素晴らしさが発見されるようになり、さらにコレステロールを気にする必要がないとまで言われるようになってきました。
カップラーメンに卵を入れるのは厳しいですが、鍋の中でお湯を沸かしながらつくるインスタントラーメンだからこそ、卵は相性の良いトッピングなのでおすすめです。
卵は1個当たり80キロカロリーあるので、カロリーを抑えたい場合は1個ぐらいの方が良いかもしれません。
そして残りの二分ぐらい茹でたら火を止め、鍋の中に粉末スープを混ぜてカットワカメや高野豆腐を追加して完成です。
麺に含まれている油分(カロリー)や添加物を抑えた上で、良質なタンパク質が摂取できる卵を追加することで、インスタントラーメンを健康的に美味しく頂く事ができるので、健康面も意識したい人はぜひ取り入れてみてください。
途中で茹で汁を替えるのは少し手間ではありますが、酸化した油を大幅に減らせるので健康面でのメリットが大きいものですよ!
カップラーメンでもスープが後入れてで別になっているタイプであればこのテクニックが使えるのですが、カップラーメンで洗い物が増えてしまうとせっかくの手軽さが失われてしまうので、鍋を洗う必要がある袋麺と相性が良いテクニックです。
またお金に余裕がある人であれば、油で揚げていない生麺タイプのインスタントラーメンを選ぶのも良いかと思います。少し割高ではありますが、酸化した油を摂取しないで済むので健康面でのメリットが大きくなります。
まとめ なるべくなら健康に食べよう
インスタントラーメンをそのまま食べると、炭水化物と塩分と油分ぐらいの栄養価しか期待できませんが、卵やワカメや高野豆腐を加えることで不足しがちな栄養素を補うことができます。
さらに茹で汁を途中で入れ替えることで、加工食品のリスクである酸化した油分や無機リンを抑えることができます。
今回紹介したインスタントの袋麺の健康的な食べ方というのは、トッピングによって不足しがちな栄養をプラスするのと、無機リンや酸化した油などの健康に悪い成分を減らすのがポイントなので、よくインスタントラーメンを食べるという人ほど意識してみてください。
たまに食べるぐらいであれば、それほど気にしなくても良いかとは思いますが、酸化した油は本当に身体に良くないので、なるべくなら避けた方が良いかと思います。
もちろん健康的にインスタントラーメンを食べる方法といっても、毎日のように続けているとリスクがあるので、偏らないように注意しましょう。
手軽に食べられるインスタントラーメンは便利なものです。健康的な食事にこだわり過ぎるあまりに、身体を酷使して時間まで奪われてしまうと、疲労回復する為の睡眠時間が奪われてしまうかも知れません。
健康的な食事を作る事が悪いわけではありませんが、時と場合によっては手早く食事を済ませて早く休んだ方が、ずっと健康に良いかも知れません。
ちなみにインスタントラーメンの油分が少なくなると、若干物足りない味になります。私は薄味が好きなので気になりませんが、油っこいラーメンが好きな人には向いていないかも知れません。気になる場合は交換するお湯の量を少し減らしてスープを濃い目に作ってみてください。
また卵はお湯を交換した後の茹でる二分ぐらいでは完全に茹で上がらないのですが、インスタントラーメンを食べている最中の余熱だけで固まってくれます。だからこそ私は卵を二つ入れることで違いを楽しんでいます。
早めに黄身を崩すと半熟状態を楽しめますし、後半に食べるとスープが染み込んだ味付け卵を食べることができます。
また私はインスタントラーメンの味によっては、さらに七味や胡椒を加えて楽しんでいます。
香り豊かな調味料を仕上げに振りかけることで、グッとインスタントラーメンのレベルが上がるのでおすすめですよ。
インスタントラーメンは賞味期限が長く、保存食としても活躍が期待できます。実際に災害時にカップラーメンやインスタントラーメンを、水だけで戻して食べるテクニックが警視庁のツイッターで紹介されているほどです。
災害時を想定して一度やってみようと思っていた『水でカップ麺作り』に挑戦!麺に味がついたカップ麺を用意し、水を注いで15分。麺は少しかためでしたが、スープもちゃんとしみ出して味もイイ感じ(驚)!試食した息子たちから「冷やしラーメンみたいでありだよ、あり!」と感想が出ました! pic.twitter.com/vOiEXtWspS
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) August 22, 2017
たまに山で遭難したニュースがありますが、チョコレートのような僅かな食糧だけでも一週間ぐらい耐えられているものです。飲み水さえ確保できれば、自宅にそれほど多くの保存食を用意する必要はありません。
電気が止まってしまうと生鮮食品は腐ってしまいますが、インスタントラーメンのようなものであれば、お菓子のようにそのままかぶりつくことだって出来なくもありません。
当ブログでは以前に節約の観点から防災対策を考察したことがあるのですが、
本当にピンチの時は温かくて柔らかくて美味しい料理でなくても食べられるのではないでしょうか。
そもそも人間の身体は飢餓に耐えられるように脂肪を蓄えているので、2~3日ぐらい食べなくても問題ありません。
もちろん身体が弱っているお年寄りや小さな子供がいる家庭であれば、それなりの保存食を用意しておいた方が安心ですが、一般的な家庭であればインスタントラーメンや乾麺やお菓子などが少しあれば、必要以上に保存食を用意しなくても大丈夫なのではないでしょうか(飲料水は別、しっかりと用意しておきましょう)。
インスタントラーメンが健康的な食品とは言いませんが、上手く付き合えば料理をするのが億劫な日に味方になってくれたり、栄養価をプラスしながらも油分や塩分を減らすことができるので、今回紹介した健康的に食べる方法を参考にしてみてください。
ちなみに手元にあるインスタントラーメンの塩分量を確認してみたところ、4.8gとなっていました。
ただこれはスープを全て飲み干した場合です。
血圧の高い人は一日の塩分摂取量を8g以下に抑えるようにしているそうですが、インスタントラーメンを食べてもスープを全て飲み干さなければ、3gぐらいに抑えるのは難しくないと思います。カロリーもたったの373kcalです。
この辺の数値はインスタントラーメンを販売しているメーカーによっても違いますが、極端に不健康な食品とも言えないような気もします。どちらかと言えば麺の酸化した油や添加物の方がリスクになるので、途中でお湯を代えて回避してみてください。
毎日三食インスタントラーメンのような生活はおすすめしませんが、たまに食べるぐらいであれば、それほど健康に悪影響はないと思うので、インスタントラーメンならではの手軽さを味方にしましょう。
追記 インスタントラーメンは健康食品!?
かなり昔に読んだ中島らもさんのエッセイの中で、インスタントラーメンが出始めた頃の話が紹介されていたことを思い出しました。それは、
「スープにも栄養が含まれています。残さずお召し上がりください。」
と書いてあったというエピソードです。おそらく1990年代のエッセイで、当時ですら塩分の取りすぎが社会問題になっており、「今の常識では考えられないな」といった内容のエッセイでした。うろ覚えなので間違っていたらすいません。
そこで改めて調べてみると、世界初のインスタントラーメンはチキンラーメンだったようで、当時の日本人にとっては不足しがちな栄養をプラスして開発されており、厚生省が「特殊栄養食品」と認可していたそうです。
チキンラーメンは当時の日本人にとっては不足しがちな栄養を補ってくれる素晴らしい食品だったのかも知れません。
ただ当時の健康常識は現代とは大きく違いますし、身体を動かす仕事の人も多かったので、塩分やカロリーも今よりずっと必要だったのかも知れません。
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一文にも、
「一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ」
とあるように、贅沢をしない粗食といった観点でも随分と現代とは常識が違います。味噌と少しの野菜は良いとしても、玄米4合などとんでもない量です。一食でお米を1.3合も食べられる現代人は、よほど激しく身体を動かすアスリートや肉体労働の人ぐらいではないでしょうか。
塩分やカロリーに限らず、人間に必要な栄養素の目安というものがありますが、身長も体重も違えば、運動量(仕事の内容)も人それぞれなので、やはり自分なりに考える必要があります。
当ブログでは以前に好きなものではなく、その時々に食べたいモノを食べると健康に良いと紹介したことがあるのですが、
インスタントラーメンといったものでも「何だか今日は無性に食べたいなぁ~」と思った時は、遠慮なく食べて良いのではないでしょうか。
おそらくインスタントラーメンに含まれている塩分なり、油分などが不足して身体(脳)が求めている状態なので、美味しく健康的にいただけると思います。もちろん毎日のようにインスタントラーメンを食べてしまうと栄養が偏ってしまうので、そこは分けて考えてください。
節約の為にインスタントラーメンばかりに頼るような食生活はおすすめしませんが、インスタントラーメンならではの便利さというものもあるので、程よく距離を保って上手く付き合ってほしいと思います。
日によっては時間を掛けてつくった栄養バランスの良い食事より、手軽に済ませられるカップラーメンやインスタントラーメンの方が身体の負担にならないものですよ。
コメント
途中でお湯を捨てる方法を試してみたら
ホントにペヤングのお湯を捨てた時と同じ香りがしました
私は専業主婦でお昼ご飯は残り物中心なのですが
何もない時はわざわざ自分の為だけに料理をしたくなく
インスタントラーメンのお世話になっているので
こちらの健康的に食べる方法はとても参考になりました
by 匿名
私も料理をするのが億劫な日にインスタントラーメンを食べています。あまり健康に良くないのはわかっているけど、何もしたくない時には精神的に楽でありがたいです。
by 匿名